吉幾三の歌ではないが、オラの家にはトイレがねえ!
オラの家というのは自宅ではなく、100万円で購入した古民家のこと。
トイレ、あるっちゃあるのだが、天井が落ちてきていたりで完全に地獄。とても用を足せるような状態ではない。ちなみに水洗ではなく汲み取り式だった。
ということで100万円の古民家を購入してからトイレ事情はどうしていたのかというと……
男性の「小」は、敷地内にある藪の中の「そのへん」でするとして、「大」に関しては、
相棒Yoshioは、古民家1Fのリビングに設置した簡易トイレを使っていた。
臭い消しや除菌シートも置いてあるのが彼らしい。なお、この室内トイレを設置したのもYoshioである。
一方の私は……テントで外から見えないとはいえ、どうしても「リビングで大便をする」という状況が耐え難く、
デカいスコップ片手に敷地内の藪の奥の奥まで行き、「野」に放っていた。
具体的な手法としては、まず地面に穴を掘り、そこで用を足し、ふたたび埋めるのだ。紙も土に還るだろう。
汚い話で恐縮だが、個人的には、この「野糞」という行為が好きだった。
遠い昔、エジプトの砂漠「バハレイヤ・オアシス」で用を足した時の思い出が蘇り、懐かしく思うのであった。
ソッコーで「フンコロガシ」がやってきて、転がしていったのにはビックリしたっけなぁ……(遠い目)。
だが、このまま「野」で良いのだろうかとも思っていた。
私も「藪の中で野糞」ではなく「テントの中で用を足す」に進化(アップデート)した方が良いのではないかと。
前置きが長くなってしまったが、以上の理由により、今回ようやく文明的な屋外トイレを作ることにしたのである。
まずは設置場所の選定から。実は古民家のまわりの地面は石だらけ。スコップで掘るのも一苦労だったりする。
ところが!
家の裏手の土は非常に柔らかく、スコップも「スッ」っと楽に入る。
しかも場所的には、もともと汲み取り式の「肥溜め」があった部分の目と鼻の先。まさにトイレにうってつけの場所だ。
縁あってAmazonからグッズを提供してもらえることになり、選んだのはYoshioトイレのテントと同じBUNDOKの「プライベートシェルター」なる商品。価格は6600円だった。
※価格や割引率は2025年5月16日時点のものです。商品によっては当記事の掲載時点で完売、もしくは割引率が変動する可能性もあります
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パッケージにはトイレとしての活用法も紹介されており、簡易トイレとしては申し分ないチョイスと言えよう。
▼BUNDOK(バンドック) プライベート シェルター
Amazonで6600円
ここにテントを展開し、
柔らかい土のため固定用の「ペグ」は利かないので、デカイ石とヒモで繋いで強風でも飛ばないようにしておいた。
内部には、パッケージのマネをし、紐を通してトイレットペーパーを設置。
さらに秘密兵器登場。これもAmazonに提供してもらったキャプテンスタッグの『LEDバグランタン』で、その名の通り強弱3段階のライトにもなるが、
誘虫スイッチを押すと、LEDライトの上部が青く光ってバグライトに! それに誘われた飛び虫が電流の流れた殺虫ネットに当たったら「バチン!」と電流爆破で即死となる。
こいつをテント上部にフックで吊るせば、蚊などの対策になるだろう。よしよし。これにて屋外トイレ完成である。
▼キャプテンスタッグの『LEDバグランタン』
Amazonで3299円
それではさっそく、失礼します……。
……
やっぱりテントの中は、人目を気にしなくていいから良いわぁ……
なんてやってたら!
お尻を拭いている最中、なにやらお尻にフワッっと違和感。「何かが落ちた!」と思い、穴の中をよく見たら、黒いムカデのような虫がのたうちまわっていた。
おそらく私の知らぬ間にテント内の側面から上に登り、てっぺんから私の尻めがけてダイブしてきたのだと思われる。たぶん。刺されれたりしなくてよかった〜。こえ〜〜。
いすれにしても、外で生ケツを出す時は、最小限の時間にすべきだなと痛感した。漫画『サバイバル(さいとう・たかを著)』にもそんなことが描かれていた気もする。
ともあれ用を足したら、スコップで土をかぶせ整地する。おそらく皆様は「それ繰り返していたら糞だらけの土になるのでは」と思っただろう。でも大丈夫。
ちょっと溜まってきたな、と思ったら、トイレごと移動すれば良いのである。実はこれ、マサイ族の戦士から教わった「移動式の屋外トイレ」の手法。なのである意味「マサイ式の移動式トイレ」となる。
ちなみに何がハイテクなのかというと……答えは夜。家の裏側は、真っ暗で怖いと思う。でも大丈夫。
Amazonのスマートスピーカー『Echo dot(アレクサ)』に「アレクサ、古民家のトイレのライトつけて」と呪文を唱えたら……、
\パッ/
ライトが点く!
古民家の側面から回る時も、
計3箇所に電気が付いているので怖さも半減。
もしも家の中にいる時に便意を感じたら、普段あまり使っていないが、リビング奥側にある引き戸を開けると──
すぐ左を向けば屋外トイレがあるという寸法だ。ちょっとした屋根もあるし、軽い雨なら濡れずに外のトイレに行くことができる。
てな感じで、100万円の古民家には、現状、2種類のトイレがある。「リビングにあるトイレ」か、「家の裏にある屋外トイレ」だ。
どちらを選ぶかは、あなた次第。
究極の選択かもしれないが。
【つづく】
参考リンク:Amazon「BUNDOK(バンドック) プライベートシェルター」「キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) LEDバグランタン」
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24
▼100万円の古民家
▼どのように電気が点くのかはショート動画(60秒)をチェック!